映画『Malu』11月13日(金)TOHOシネマズ シャンテ他 ロードショー

イントロダクション

謎めいた詩情とともにマレーシアと日本を往還する、美人姉妹の永年の確執の物語。
日・マ合作である本作の監督を務めたのは、『アケラット ーロヒンギャの祈り』でTIFF2017コンペ監督賞に輝き、
詩的な世界観を描き出すことに定評のあるエドモンド・ヨウ(楊毅恆)。マレーシアのセオリン・セオ、メイジュン・タンが姉妹を演じ、
日本からは永瀬正敏・水原希子が出演。音楽は細野晴臣が担当した。

イントロダクション

謎めいた詩情とともにマレーシアと日本を往還する、美人姉妹の永年の確執の物語。

日・マ合作である本作の監督を務めたのは、『アケラット ーロヒンギャの祈り』TIFF2017コンペ監督賞に輝き、詩的な世界観を描き出すことに定評のあるエドモンド・ヨウ。

マレーシアのセオリン・セオ、メイジュン・タンが姉妹を演じ、日本からは永瀬正敏・水原希子が出演。音楽は細野晴臣が担当した。

ストーリー ストーリー

心を病んだ母のもとに育ち、幼い頃に引き裂かれた姉妹ホンとラン。
姉のホンは祖母に引き取られ、妹のランは母と共に生活することになるが、母の死を機に20年ぶりに再会。 互いに、幼き頃の出来事や、離れ離れになった成長過程で心に傷を負い、亡き母や家族へのわだかまりを持ったまま、奇妙な同居生活が始まる。しかし、血の繋がりはあれど他人も同然になった姉妹が一緒に過ごす時間は、どこかしら歪なものだった。ある朝、ホンが目を覚ますとそこにランの姿はなく、その失踪から数年後、ランの遺体が日本で発見されたという知らせが届く。

居てもたっても居られず、仕事も家庭も放り出して日本へ旅立ったホンは、初めて訪れる街を彷徨いながら、亡き妹が生きた証を辿る。妹のルームメイトに案内された生前二人が住んでいた部屋、そこに残された日記、見覚えのある懐かしい白のサマードレス……そして日記に綴られていた内容からあぶり出された男。異国の地で妹の幻影を追い続ける中、まるで残像のように浮かび上がるランの謎めいた微笑みと眼差しの先に、姉はなにを思い、なにを知ることになるのかー

< 監督よりメッセージ >

“Malu”はマレー語で、恥、羞恥心、不名誉なこと、との意味があります。この作品の登場人物達の感情について当てはまるのではないかと思います。家族との繋がりを拒絶する女、過去のせいで苦悩し続ける母、罪悪感に苛まれる祖母、妻の影を追い続ける男、死んだ友人について何も知らなかった女性…… 個人としても集団としても、「恥」と言う感情がコミュニケーションをとり取りづらくし、相互理解を妨げる。この事が真の悲劇ではないかと思います。

キャスト・スタッフ キャスト・スタッフ

セオリン・セオ
メイジュン・タン
永瀬正敏
水原希子
リン・リム
シー・フールー 他

監督:エドモンド・ヨウ

音楽:細野晴臣

コメント コメント

深田晃司(映画監督)

傷つき傷つけあい生きる三人の女性の姿を見据えるエドモンド・ヨウ監督の視線の奥に、空気のように透明だけど積年の澱として社会のあらゆる側面に遍在する「男」の欲望と暴力を逃がしはしない厳しさを見つけた。流れる川のごとく揺蕩う秀麗な映像が捉える「今」に遠く離れたアジアの記憶も死者と生者の記憶も混濁していく。映画の楽しみは無限で夢幻。

山尾海彦(映画プロデューサー)

詩情溢れる映像美に浸っていると、いつの間にか事象の境界線上に立たされる。姉妹の物語を通して「Malu 夢路」が差し出すのは、そんな映画体験だ。<姉と妹><日本とマレーシア><非言語と多言語><過去と現在><生と死>。全ての線引きは解体され、衝突と融和を繰り返す。一対一、或いは、一対多事象の境界が溶け合う不安定な景色に、私たちは何を見出すか。赤でも青でもない、混色の移ろいを目にしたとき、人は本質を試される。

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